今回のダンサーの宝箱はアメリカ・カリフォルニア州サンノゼにあるバレエ団Ballet San Joseで活躍するダンサー位下純奈さん です!
人気ブログランキングへ←ランキングに参加しています。ポチッと応援よろしくお願いします!
san joseの空港から車で約10分のところに位下さんの働くSan Jose center of performing arts劇場はあります。
Ballett San Jose
カンパニーメンバーは約40人。
キューバ人、アルゼンチン人、タイ人、ロシア人、中国人、台湾人、オーストラリア人など多国籍ナメンバーが揃う中、3人の日本人が所属しています。
クラシック作品を多く上演しているBallet San Joseですが、ネオクラシックやコンテ作品の上演数も年々増えてきており、カンパニーとしてますます深みを増してきています。
来シーズンからは元アメリカンバレエシアタープリンシパルのホセ・カレーニョさんが芸術監督に就任されるということです。
カンパニーでの一日のスケジュールを教えてください。
朝9:30からカンパニークラスが始まりますが、私は普段その前にジムに行って、ピラティスリフォーマーを使って体を整えてからカンパニーに行きます。
リハーサルは11:10-1:30、ランチが1:30-2:40、そして午後のリハーサルが2:40-5:30です。
カンパニーは月曜から金曜の五日間です。
火曜日、木曜日はカンパニーでの仕事の後、6:30-8:00まで子供にバレエを教えています。
土曜日も教えをしています。
まさしくバレエ漬けの日々ですね。
教えもされているのですね。現地の子達を指導されているのですか?
日本での指導との違い、日本人の生徒との違いは感じますか?
現地の子なのですが、ロシアンスクールなのでロシア人の子が多いですが、アジア人の子も居ます。
日本のスクールはクラスやタームが厳しく決まってないような気がしますが、私が教えてるスクールは1年が二期に別れていて、毎年クラスが上がっていくシステムになっています。スクールユニフォームもあるので、クラスみんなが同じレオタードを着ています。
日本では先生の言う事は絶対で、しゃべったりなどする事はありませんでしたが、こちらの生徒は何か質問があったりすると発言します。可愛い生徒を受け持てて嬉しいです。
すばらしいですね。
やる気のある生徒を目の前にすると、本当に幸せな気持になりますね。
位下さんは現役のバレリーナであり、子供たちにとっては憧れの存在ですね。
言葉だけでなく、踊って見せて本質を伝えられるという意味で、現役であるうちから教えに熱心に取り組むことはすばらしいと思います。
話は戻り、どのようにして今のお仕事の夢をつかみましたか?
私は三年間ドイツに留学していました。
最初の2年はHamburg Ballet、最後の1年はAkademie des Tanzesに所属していました。
ヨーロッパで色々なカンパニーにオーディションに行きましたが、契約を貰う事が出来ませんでしたので、オーディションのシーズンまで日本に一時帰国して、アメリカやオーストラリアに行ってみようと決めました。
そしてカナダ、アメリカと計3つオーディションをしたうちの最後のBallet San Joseの当時のディレクターに気に入って頂け、中国ツアーに即参加させてもらえる事になり、契約を貰う事が出来ました。
ずっと待ち望んでいた事だったので、本当に夢のようでした!
ヨーロッパにいらっしゃったんですね!
しかもドイツ!なんだかうれしいです。Akademie des Tanzesは私も所属していました。
アメリカでのオーディションはヨーロッパ以上に厳しいのではないかと思うのですが、何人応募者がいて、何人合格しましたか?
私はオープンオーディションを受けましたが、約80人と記憶しています。
採られたのは私一人です。普段ディレクターはあまりオープンオーディションで採らないようなので、
とてもラッキーでした。
その成功は運でしょうか? 実力でしょうか? 才能でしょうか?
成功の鍵はなんだったと思いますか?
ある程度のレベルまで行くと、運やタイミングがとても重要だと思います。
どんなに才能のある人も運やタイミングで仕事が採れないケースもいっぱいあります。
それからディレクターの好みであるかなど色々な条件が合って、採用されるのだと思います。
位下さんは牧阿佐美バレエ学校(バレエ団)のご出身ですね。
牧阿佐美バレエ学校(バレエ団)は海外へたくさん素敵なダンサーを送り出していますね。
日本にいた時点で周りの優れたダンサーから多くの刺激を受けていたと思うのですがいかがですか?
はい、日本ではJJB,AM students に所属していて、とても上手な人達に囲まれてバレエを習いました。
とても良い経験になり、周りを見ながら学べる環境に居た事は今考えるととてもためになったと思います。
ダンサーとして思い出に残っている仕事は何ですか?
ダンサーとして思い出に残っている仕事は、今年2月に踊ったDon Quixoteです。
本番前日に急遽オープニングナイトをホセ カレーニョさんと踊る事になり、一回リハーサルをして全幕に挑みました。全幕デビューでもあったので本当に貴重な体験をさせて頂きました。
すばらしいですね!
こういう機会に恵まれ、またまたとないチャンスをキャッチできる実力があってこその成功ですね。
そのときホセカレーニョさんが後に芸術監督になることは予測していましたか?
ホセさんが芸術監督になるなんて思ってもみませんでした。
彼が芸術監督になることによってこれからカンパニーはどのように変わっていくと思いますか?
ホセさんは本当に舞台経験も豊富な素晴らしいスターダンサーなので、カンパニーが彼の指揮によって良い方向に向かっていく事を心から望んでいます。
日本で踊ることと海外で踊ることの違いは何だと思いますか?
海外は多くのカンパニーがダンサーにお給料を払い、ダンサーを職業として生活をしていく事が出来ます。またトウシューズの支給があります。
そして私にとっては海外に出て来ている理由が仕事であるバレエのためなので、バレエに集中する時間環境がある事は日本で生活する事との大きな違いでもあります。
そうですね、日本ではバレエをするためにはどうすればいいのかということに頭を使わないければいけませんが、海外ではバレエ自体に集中することができますね。
位下さんの次の夢は何ですか?
夢という具体的な物はありませんが、ダンサーとしては自分の思い描くバレエに近づくよう成長することです。初めて全幕のチャンスをもらったばかりで、まだまだ踊りたい作品が山ほどあるので、いつか踊れるチャンスをもらえるように日々努力するのみです。今はジャイロトニックの講師になるコースを受けています。ダンサーにもとてもためになるエクササイズがいっぱいあるので、いつかバレエとジャイロトニック両方を教えられたらと思っています。
今回お話を聞かせて頂き、真摯にバレエに打ち込む姿にとても好印象を受けました。
ダンサーとしてあらゆる方面にアンテナを張り、人生を通して長くバレエにかかわっていけるような生き方をされているように感じます。
そして、成功されている方は必ず人一倍努力をしている、改めてそんな風に思いました。お話を聞かせてくださりありがとうございました!
位下さんのペット アマリヨ
さて、位下さんからのバトンを受け取る方はどなたでしょうか?
ドイツのニュルンベルクに居る門沙也香ちゃん です。
メキシコからアメリカへ渡ったバトンは再びドイツに戻ってきますね!
次回はニュルンベルグバレエの門沙也香さんです。
お楽しみに!
# by dancerstakarabako | 2013-06-25 08:08