藤井彩嘉さん 再インタビュー!
みなさん、ごめんなさい
3年前、2014年の7月にインタビューしたハンガリー国立バレエ団の藤井彩嘉さんに再インタビューしました。
ちょうど3年たった今、2017年は彼女はどこでどうしているのでしょうか?
まず、ハンガリー国立バレエ団のホームページを見てみます。
あら、、いない。
ということで聞いてみると、ハンガリーからシュツットガルトバレエ団へ、そして来シーズン(もう始まるので今シーズンですね)からプラハ国立バレエ団に行かれるそうです
これはいろいろ聞きたいですね。
3年前のダンサーの宝箱で、
「オファーを受けた3箇所のバレエ団の中からハンガリー国立バレエ団を選ばれた理由は何ですか?」
という質問に、
"オペラ座の内装の美しさに感激したことが一番の理由です。
これは後でわかって驚いたことなのですが、ハンガリーのオペラ座の天井画をどこかで見た感じがし、もしや?と思って確認したところ、それは小さい頃に出た発表会のパンフレットの表紙に毎年使われていたのです!さらにそのパンフレットの裏表紙に「Dream… become true(夢…叶う)」とかかれてあり、これに私はどこか縁を感じました。"
と答えていらっしゃいました。
まるで引き寄せられたかのようなハンガリーバレエ団との出会いでしたが、実際にそこでダンサーとして働かれていかがでしたか?
ハンガリー1年目は少し大変でした。バレエ学校とは全く違う生活、バレエ団のダンサーは一人一人と話せば優しく接してくださいましたが、その時のバレエ団はハンガリー語とロシア語が話せない外国人はいませんでした。私は英語しか話せず、バレエ団内最年少だったこともあり、初めは少し戸惑いました。 次の年からは年齢が近い子や、バレエ団内外の友達も増え、舞台で良い役を踊る機会も少しずつ増え始めソロを舞台の真ん中で踊らせていただいた時は本当に嬉しかったです。
シュツットガルトへ移籍されたのはいつですか?
シュツットガルトには2016年1月に末にオーディションにいき、2月に移籍しました。
2014年、3年前の藤井さんの今後の夢は、
"今はまだコールドなので大きい役を踊る事がありませんが、いつかバレエを見にきた人にあの人の踊りをもう一度みたいと思われるダンサーになりたいです。"
というものでした。
3年経過してみて、ハンガリーバレエ団、シュツットガルトバレエ団でのダンサー生活を経験し、いかがですか?
夢には近づけたでしょうか?
ハンガリーは学校上がりの私を強くしてくれた場所だと思います。その後、シュツットガルトに移籍し、初めてのソロがジョンクランコ振り付けのinitialenという作品でした。 シュツットガルトという数々の有名ダンサーを輩出している舞台で自分がソロを踊れると思ってもいなかったので本当に嬉しかったです。
今年の四月に舞台での公開レッスン中に足の腓骨を完全骨折してしまい、手術をしました。この夏からチェコのプラハ国立バレエ団に移籍することが決まったあと直ぐに起きた事なので不安で仕方がなかったですが、シュツットガルトの友達にも支えられ、今もう直ぐ始まる新天地に向けてリハビリ中です。
シュツットガルトで最後色々なことががあり、たくさん笑い、泣きましたが、3年前から少しは前に進めたのではないかなと思います。
が、初めての大怪我もあり夢に近づけたと言えるほど満足のいく3年間ではないので、これから3年後もし振り返る機会がありましたらその時はもっと近づければいいなと思います。
マルコゲッテの新作、Lucid dreamを踊ったとき
このブログは、海外のバレエ団に入りたい!そう思ってがんばっている方が多く見てくれていると思います。
このインタビューで、バレエ団に入るという夢をかなえた瞬間、まさにその瞬間からダンサー生活という新たなスタートに立つんだなということがよくわかります。夢をかなえた瞬間に燃え尽きてしまった、というお話もよく聞きます。夢にまで見たバレリーナ生活はあまりにも過酷だったということもよく聞きます。 特にバレエ団1年め、本当に大変だと思います。それでもそこを乗り越えたとき、その1年の経験は経歴となって、その後の移籍であったり、ソロ活動であったり、バレエ団生活であったりを助けてくれます。このバレエ団1年生活があるのとないのとでは、オーディションに受かる確率から違ってきます。がんばった証は経歴となって残ります。ゴールにたどり着けば、また新たなスタートが待っていますね。
彩嘉さん、3年後、またお話を聞かせてください!
by Dancerstakarabako | 2017-08-21 23:56 | あのダンサーの今